2015年10月28日水曜日

かけ算の順序問題

今日,子どもの小学校の学校公開ということで,半休を取って授業を見てきた。
子どもが小学校2年生で,今日は算数の授業。あまり意識せずに行ったんだけど,そういえば,かけ算を習う季節。かけ算といえば,ここのところ風物詩になりつつある,「かけ算の順序問題」。ビンゴ!

「かけ算の順序問題」については,Twitterをはじめ,さんざんネット上でも議論されているので,くわしくは書かない。とりあえず,Wikipediaの「かけ算の順序問題」の項が,両論併記されていて,結構いい感じにまとめられている。

今日の授業では,お皿と果物の例を使って,
リンゴが2個ずつ載ったお皿が4皿あります。全部で何個のリンゴがあるでしょう。
という質問に対し,
2×4 = 8
という式と答えを出させる練習をした後,先生が黒板にかけ算の式を書き,
「4×2」を表すように,黒板にお皿とリンゴを並べてください
と質問。その時,答えた子が,最初お皿を4枚並べかけて,その後気づいてお皿2枚に4個ずつリンゴを載せて正解になったんだけど,先生が「間違えそうだったけどよかった」(というような内容のこと)を言っていた。というわけで,「かけ算には順序がある」という指導をされているんだろうなあ。まだ,子どもには確認していないけど。

で,子どもの算数の教科書(啓林館「わくわく算数 2下」)を見てみたけど,ばっちり順序があるという説明がされている。
啓林館 わくわく算数2下 p.19
「しきは,4×5かな,5×4かな…」という疑問に対して,「1つ分の数は5で,その4つ分だから,しきは5×4になります。」と書かれている。すなわち,「4×5は間違い」だと。先程のWikipediaの記事によると,啓林館の算数の教科書の指導書には,6年生であっても「式の意味(項の順番)をしっかりと意識させることが大事だ」と書かれているようなので,そういう方針なんだろう。
ただ,驚いたのは,児童の使用する教科書(検定教科書)にも順序の表記がされていること。教師用指導書は教員用のてびきなので,これ自体文科省の検定を受けているものではない。ただ,教科書は文科省の検定を受けているもので,そこに「かけ算の順序は意味がある」という記述があるということは,文科省もそれを認めているということ。
これまで,指導書に書かれているだけで,教科書には書かれていないと思っていた。上記Wikipediaの記事によると,文科省は「順序があるかどうかは学校裁量」(何じゃそれ?)ということだったので,日和っているのだと思っていたんだけど。

正直のところ,「かけ算には順序があって,それは守らなければならない」と主張する人々の理屈がわからない。上で書いた「4×2」という式から「4枚のお皿に2個ずつリンゴを載せる」「2枚のお皿に4個ずつリンゴを載せる」のいずれかを選べというのは,どう考えてもナンセンス。別に,
4[皿]×2[個] = 8[個]
でも,
4[個]×2[皿] = 8[個]
でも問題ないだろう。

もちろん,学校の授業で教えるときに,
かけ算とは,「1つ分の数」×「いくつ分」=「全部の数」
という教え方をすること自体は問題ないと思う。一斉授業で,あえてこのかけ算を最初に教える段階で,「1つ分の数」と「いくつ分」の順番は入れ替えられるということを教える必要性はない。ただ,児童が入れ替えて答えても不正解にするのはNGだ。

ただ,この問題,すでに,提起されてから数十年経っているようで。
とりあえず,子どもに何か言われたら,「順番は実はどちらでもいいんだけど,まあ,学校では習ったとおりにやっておけばいいよ」と答えるかな。(弱気)